あるがままの世界
静かだ。
世界が、静かだ。
今日、気づいた。
頭の中の声が止まっている。
24時間365日、時に大きく時に小さくも常に頭の中に響いていた「自分を蔑む声・責める声」が止まっている。
ひとつに気づくと、芋づる式に気づき始める。
息が出来ている。
物がハッキリ見えている。
脳にまとわりついていたモヤが晴れている。
肩にのしかかっていた黒い塊が居なくなっている。
世界から隔離されているかのような拒絶感がなくなっている。
世界がね、穏やかなんですよ。
世界がね、自分を受け入れているんですよ。
「死にたい・殺してくれ」なんて言葉も聴こえず、「死ね・生きろ」とも聴こえてこず、ただ『今ここに存在している』って事実だけを感じられたんですよ。
『何もなくて、全てある』。
知らない街を、ただただ歩いていたら気づけた事実。
ずっとそこにあったのに、見えてなかった新しい世界。
世界は不公平だ。
でも案外、不平等でもないのかもしれない。
『変わろう』と決意したら変えてくれるくらいの機会は平等に与えてくれているようだから。
『何もなくて、全てある』。
「自分には何の価値もない」と絶望感でいっぱいになる時は、実は「自分には価値がある」って希望が生み出されている時なのかもしれない。
本当のところは、分からない。
分からないから、歩いていこう。
分からないまま、歩いていこう。
頭からっぽにして、肩の力抜いて、歩いていこう。