真面目と不真面目の相互理解
『真面目な人ほど病んでしまう』、まさにその通りだとつくづく思う。
周りへの迷惑を考えてしまう。
延長線上にいる誰かへの影響を考えすぎてしまう。
手を抜かれた雑な仕事を自分のところで抱え込んでしまう。整えてからじゃないと手放せないから。
そうやってどんどんキャパを超えても頑張っているとことろに「そんなに真面目にやらなくていいよ」なんて適当な言葉を、まさにその元凶を生み出している張本人から言われる。
……こんな状況で心が折れない人間がいるだろうか。気力が尽きない人間がいるだろうか。
もしいるのならば、その人はそもそもこんな状況に陥っていない。ここに至る過程のどこかで、ちゃんと助けを呼べているはずだ。無理だと声をあげられているはずだ。
どうすればいいのだろうか。
真面目にやってつぶれるくらいなら、少し手を抜いてでも騙し騙し生きていく方がいいのは分かっている。分かっているけれど、できない。それがまた苦しい。
八方塞がりな気持ちになるし、実際問題、現実的にも八方塞がりだ。
「明日やればいい」と言う人がいる。
でも明日やるのは自分だ。その人がやってくれるわけではない。そうやって丸投げされてきたものが手元にある仕事なのだから。
「とりあえずテキトーにやっておけば?」と言う人がいる。
でも結局何か起きた時に対処するのは自分だ。そしてそんな事に限って余計な手間がかかる大きな問題になって返ってくる。それを対処できる技量が今の自分にはないのが分かっているから適当にしたくない。対処できる小さな問題の時になんとかしておきたい。
そうした考えの違いがじわじわと心を削り、気力を削ぎ、精神を崩壊させてくる。
そんな毎日。
こんな状況から抜け出したい。抜け出すためには何をすればいいのかを教えてほしい。
余分なことを考えず、とにかく手を動かしていれば終わると信じて頑張っているが、終わる気配が全然ない。
無心に行動し続ける方がいいのか、それとも一度立ち止まって自分の在り方を考え直す方がいいのか。それが全く分からないのが辛い。
考えても、考えようとしても現状の元凶へ対する怒りが溢れてくるだけ。そしてその怒りで効率が落ちている自分にもまた苛立つだけ。
この負のスパイラルから抜け出すには『真面目すぎる』のをやめるしかなような気もするし、その『真面目』を投げ出したら自分の在り方に反する気もする。
折衷案が見つからない苦しい日々だが、とにかく気の済むまで悩んで、もがいて、少しずつでもいいからじわじわとでも歩み続けていくしかないのだろうな。
それが正解かは分からないが、それが『自分の生き方』だと思うなら、信じて生きていくしか今の自分が納得できる道がないのだから。
分かれ道がきたら、その時に考えよう。