あるきづき

これまで歩いてきた人生と、これから歩いていく人生で気づいたことを綴っていくブログ 〜ご飯と本と、時々、映画〜

『分からない』の種類

最近気づいたことがある。

自分が落ち込んで嫌気がさすシチュエーションは、知識不足で「やっていることが分からない」状況ではなく、手順書&指示不足で「やるべきことが分からない」状況に陥った時だと。

 

転職して専門的な業務に関わることが増え、それに伴い自分の知識不足を痛感することも増えた。でもそれは覚悟していたことで、逆に「どんどん勉強してやるっ!!」と燃える時だってある。

しかしながら、毎日心が削られる。

それは何故か?

そう、原因は『引き継ぎ不足』だ。

 

誰にも言えないからここで吐き出すが、本当に、前任者は10年も何をやってきたのか。どうやって働いてきたのか。

全部頭に入っていたのだろうから、それは素直にすごいと言おう。ただ、辞めると決意をしたなら、そんな時がくると想定していたなら、もう少しどうにかならなかったのだろうか。

全てをマニュアルに書き起こせなんて贅沢は言わない。日々の仕事をこなしながらマニュアルを作り上げる苦労は知っているから。

けれども残される人や後任の辛さも重々知っているから、自分ならばもう少し手がかりを残していたと思うことが多々発生している。それが本当に、心の底から腹が立つ。頭にくる。

細かい手順は周りに聞ける。そこを引き継げなかったのは問題ない。ただ、それを『周りに尋ねる』という行為に出られるような手がかりがないのが大問題だ。『こんな業務がある』という項目を、ヒントを残して欲しかった。

 

知識不足は自分でなんとかできる。だから乗り越えられる。

ただ、手順不足はなんともできない。相手があるものなら尚更へこむ。被害が拡大するから。『出来ていない』と声をあげられないから。『分からない』と声をあげないのは『出来ている』とみなされるのが普通だから。それが、つらい。

 

そんな状況に陥れた前任者に苛立ちを抑えられない毎日だが、いない人間にイライラして今の自分の業務に支障が出ていちゃざまぁねえな、なんて反省してみたり。

 

なんともままならない感情をまた抱えてしまっているが、ひとつずつ丁寧にこなして、自分なりの完璧に近づければいいなと思ってがんばります。